瞼の裏側にはいつも笑顔の神様がいる

「ひまわりの花言葉」カテゴリーのアーカイブ

思い出ホットドック

私とひまわりは、結婚する前に少しだけ一緒に暮らした期間がありました。
まぁ、いわゆる同棲ってヤツであります。
平成7年のGWから一緒
に暮らし、6月には籍を入れました。
当時招き猫27歳。
と言うわけで、私ももう32になるわけです(ん?)。

「どうして
も都内に住みたい」

というひまわりの主張で、私たちは江戸川区の瑞江という街に部屋を借りました。
当時私は、自分の仕事を起業す
るための準備をしながら、コンビニで深夜のアルバイトをしておりました。
バイトは夜22時から、翌朝の8時まで。
一日おきの勤務で、バイ
ト明けは夕方まで眠っていました。
ひまわりは看護士をしていましたので、朝出勤し夕方帰宅すると言う生活でした。

夕方、私が眠っ
ていると必ず回って来る移動販売店がありました。
週に3回はその移動販売が来ていたようです。
ひまわりが帰る頃も、その移動販売店は営業
をしていました。
愉快な歌を流しながら。

「ねぇ、今度あのお店で買ってみようよ。」

私たちはいつかそのお店を利
用しようと考えていましたが、ついぞ利用する事無く私たちは引越しをしてしまいました。

少し前に、朱華さんのブログのコメントで、そのお
店の話題をさせていただきました。
その後気になって、店名をぐぐってみました。
ありました、ホームページ。
そしてなんと、あの懐
かしい歌がそのサイトから流れていたのです。

  名も無く貧しく何となく、細々やってる大学堂
 
   
 それでも負けずにおいしいホットドッグだよ♪

大学堂ホームページ


かしいなぁ、ひまわり。
今度移動販売見つけたら、絶対に買おうな。。。

それぞれの幸せ

昔、妻が言っていた。

アタシの夢はね、年をとって田舎に日本家屋を買って暮らすのよ。
縁側でね、猫をひざに抱いてお茶を飲むのよ。

残念ながら、彼女の観ていた夢の中には、私の姿は無かった。
いずれ2人して年老いたら、縁側で日向ぼっこしている彼女に、大好きなロイヤルミルクティを淹れて持って行ってやろう。
私もそんな事を想っていた。

結婚する事をよく「ゴールイン」等と言ったりするけど
結婚は決してゴールなどではない。
恋愛している頃に持っていた「好き」という感情はすぐになくなり
いる事が当たり前になり、やがて鬱陶しくなり
そしてお互いが空気のような存在になる。
再び無くてはならない存在になる頃、ようやく2人のスタートなのかもしれない。
残念ながら、私はそんな経験は出来なかった。
彼女にもさせてやれなかった・・・。

それぞれの思い描く幸せの形ってモノがあるんだと思う。
豪邸が欲しいとか
ブランドバッグが欲しいとか
高級外車が欲しいとか

私の幸せはなんだろうなぁ。
何にも欲しくないや。
何も欲しくないから、生きてゆくのがこんなにもダルっちいんだ。

仕事の合間、道端の植え込みを見ると
私の大好きな花を見つけた。
今年もまた、咲いてくれたんだ。
家に帰ると、息子が顔をくしゃくしゃにして抱きついて来る。
仏壇の妻の写真を見ると、いつもの笑顔で笑っていやがる。
ばあちゃん、お茶~!
等と言ってみる。

ん?ワシは幸せなのかもなぁ。。。
だから生きてゆけるんだ。

無言の中の言葉

久しぶりに妻の夢を観た。
元気に、あの笑顔で「ただいまぁ!」と言って帰ってきたひまわり。

よく帰ってきてくれたなぁ。
仕事なんてしないでいいから、しばらくは家でゆっくりしてろよ。

何故か息子はいなかった。

るるるるる

電話が鳴る。

んあ?

強制的に楽しい夢から目覚めさせられた私。

もしもし。

・・・

深夜の無言電話。

思わず私は訊いてしまった。
そんなはずはないと思いながらも。

「ひまわりか?」

いつまで経っても回答は無く、電話は無言のままずっと切れずに続いた。

「もしもし、切るよ。」

そう言って私の方から受話器を置いた。

そんな電話のせいで、眠れなくなってしまった猫一匹。
息子は寝言で笑ってるし・・・。

久々の更新。

皆さん、お元気ですか?

幸せってなんだっけ

昔、妻が言っていた。

アタシの夢はね、年をとって田舎に日本家屋を買って暮らすのよ。
縁側でね、猫をひざに抱いてお茶を飲むのよ。

残念ながら、彼女の観ていた夢の中には、私の姿は無かった。
いずれ2人して年老いたら、縁側で日向ぼっこしている彼女に、大好きなロイヤルミルクティを淹れて持って行ってやろう。
私もそんな事を想っていた。

結婚する事をよく「ゴールイン」等と言ったりするけど
結婚は決してゴールなどではない。
恋愛している頃に持っていた「好き」という感情はすぐになくなり
いる事が当たり前になり、やがて鬱陶しくなり
そしてお互いが空気のような存在になる。
再び無くてはならない存在になる頃、ようやく2人のスタートなのかもしれない。
残念ながら、私はそんな経験は出来なかった。
彼女にもさせてやれなかった・・・。

それぞれの思い描く幸せの形ってモノがあるんだと思う。
豪邸が欲しいとか
ブランドバッグが欲しいとか
高級外車が欲しいとか

私の幸せはなんだろうなぁ。
何にも欲しくないや。
何も欲しくないから、生きてゆくのがこんなにもダルっちいんだ。

仕事の合間、道端の植え込みを見ると
私の大好きな花を見つけた。
今年もまた、咲いてくれたんだ。
家に帰ると、息子が顔をくしゃくしゃにして抱きついて来る。
仏壇の妻の写真を見ると、いつもの笑顔で笑っていやがる。
ばあちゃん、お茶~!
等と言ってみる。

ん?ワシは幸せなのかもなぁ。。。
だから生きてゆけるんだ。

花火

22日の土曜日。
わが街の花火大会でした。

車で10分ほどの江戸川の土手の側道に車を停めるスペースがあり、そこから土手を登り息子と二人で見物しました。

本会場とは結構離れていたにもかかわらず、ボチボチと見物客がいました。
私たちはディレクターチェアを一つ持って、息子は私のひざにのせ、花火を見ました。

私は、はしゃぐ息子をひざに乗せ、妻と来た花火大会を思い出していました。
ひまわりは花火が大好きだったなぁ・・・。
いろいろな場所の花火大会に出かけ、目が肥えてしまったのでしょう。
地元の花火大会はショボいなぁって言ってた。

ひまわりよ、今年の流山は結構よかったぞ。

彼女もきっと、どこか上の方からこの花火を見ていただろうか。
アホ面して口を開けて、首を痛くしながら花火を見ている私たちの事を、見ていてくれるだろうか。

夏の終わり、息子と一緒にまた思い出を作る事ができました。

ラザニア

大変久しぶりの更新となってしまいました。
 
ある日の事。
友達との会食から帰ってきたひまわり。
突然私にこう言い出します。
 
「アンタ、ラザニアって作れる?」
 
なんでも友達と一緒に食べた、どこぞのお店のラザニアという料理がたいそう美味しかったと言う。
この人はいったい誰にモノを言っているのでしょうか?
そんなもの私が作れないはずがないではないか。
しかしながら、私は彼女にこう言ってしまいました。
 
「お店で食ったのならわざわざワシに作らせんでもよかろうに。」
 
「え、だってアンタのが食べてみたいんだよ。」
 
そう言われたら作らざるを得ないのであります。
何故私が前言のような台詞を吐いたか。
それはこの料理、酷くめんどくさい料理なのであります。
2種類のソースを作って、パスタをボイルして、キャセロールに盛り付けて、その上チーズをかけてオーブンで焼く。
ああめんどくさい・・・。
 
まず、2種類のソースのうちのひとつ、ミートソースを作ります。
たまねぎを刻み、ひき肉と一緒に炒め、赤ワイン加えトマトと一緒にじっくり煮込みます。
これだけで半日かかる・・・。
同時にベシャメルソースを作ります。
バターで小麦粉を炒め、牛乳を加えたまねぎとにんじんとセロリなどと一緒に煮込みます。
出来上がったベシャメルはシノアで越して保存します。
ソースが出来上がったら、ラザニアと呼ばれる板状のパスタをゆでます。
茹で上がったラザニアを正方形にカットし、キャセロールに敷きます。
その上にミートソースを敷き、再びラザニアを敷きます。
この工程を3度繰り返し、最後にラザニアが来るようにします。
その上にベシャメルをかけ、チーズを載せて焦げ目が付くまでオーブンで焼きます。
焼きあがったら最後にパセリのアッセを振って出来上がり。
ああめんどくさい・・・。
 
スプーンとフォークのシルバーセットとともに、ひまわりさんの前に提供しました。
 
「器が熱くなっておりますので、お気を付けてお召し上がりください。」
 
嬉しそうに食べ始めるひまわり。
 
「うん!お店のよりもアンタの作ったほうが美味しいわっ!」
 
お世辞でも嬉しいお言葉を貰いました。
それでこそ、苦労して作った甲斐があるというもの。。。
 
 
そして翌日。
せっかく2種類のソースがあるわけですから、贅沢なお皿を完成させましょう。
 
名付けて
 
スパゲッティWソース!
 
スパゲッティにミートソースとベシャメル、両方のソースをかけてしまおうと言う訳です。
早速作って、ひまわりさんに食べていただく。
 
「どだ?おいしいだろ?こんなの出すお店はないぞ!」
 
「うん、確かに美味しいけど・・・昨日食べたのと同じ味だわ。」
 
う~んひまわり鋭い!
考えてみればそりゃそーだ。

天使の白衣

 

先週の土日で部屋を模様替えしました。
仕事部屋兼私のプライベートルームなんですけどね。
あまりにも散らかっており、もう少し使いやすくならないものかと。

本棚には私の本のほかに、妻の本も並べてあります。
看護の本やら医学書まであります。
アイツこんなの読んでたのかぁ・・・。
妻の本ですので売るわけにも参りませんし、まして捨てる事など到底できません。
ダンボールに入れて仕舞って置きましょう。

CDラックにも当然、妻のCDも並べてあります。
趣味が合うものは出しておいて、たまに私も聴くでしょう。
しかしながらどう考えても聴けないものもあります。
トシちゃんって・・・オイオイ。
クールスに舘ひろしかぁ・・・。
これらも仕舞っちゃおう。

ひまわりさんの物があまりにも多いのにびっくり。
片付けると本当に広くなりました。
ダンボールにはマジックで「ひまわりの本とかCDとか」と書いて、押入れに仕舞います。
今度このダンボールを開けるのは、いったいどんな時だろうか?
私以外の者かもしれません。
そんな事を想いながら仕舞っていると、押入れの奥から何やら紙袋が出てまいります。

なんじゃこれ?

紙袋を開けると、ひまわりが使用していたナース服が出てきました。
コレも捨てられないなぁ・・・。
大切に仕舞っておく事にしましょう。
仕舞っておいてどうするのか・・・という問題もありますが。

さくらんぼ

事後報告で申し訳ありませんが・・・。
6.16は私たちの結婚記念日でありました。
仏壇の前で、一緒に酒を飲ませていただきました。
 
 
 
 
ひまわりの闘病中。
少し辛いですが、もう彼女の残り時間が少なくなってしまった頃のお話。
ひまわりはモルヒネの影響で、色々なものが見えていたようであります。
見舞いに行っても意識はうつらうつらで、話を少ししなくなったと思うともう意識が無くなっているのです。
彼女はいるはずも無い我子を、笑顔で一生懸命撫でているんですね。
きっと夢で、息子と遊んであげていたのでしょう。
 
ある日、お見舞いのさくらんぼを持って行った時。
食事が殆ど採れなくなってしまったひまわりですが、さくらんぼを差し出すと美味しそうと言ってくれました。
口に持って行ってあげると、一口食べてくれました。
 
「おいしい・・・。」
 
そういってもう一口。
全然食事を食べられていなかったので、私も本当に嬉しかったんです。
20個ほど持って行ったさくらんぼを、ひまわりは完食してしまったのです。
食べ物を食べられた事、そして今から思えば美味しいと感じてくれた事が、本当に良かったと思います。
 
ところがひまわりさん。
翌日見舞いに行くと、ちょっと怒ってるんですよ。
 
「昨日のさくらんぼ、誰が食べたのよ~、アタシ夜に食べようと思ってたのに・・・。」
 
えっと、全部あなたが食べたんですけど・・・。
そう説明すると、ひまわりは全く覚えていないというのです。
持って来てくれた事と、一口食べて美味しかった事は覚えているみたいなんです。
どういうこっちゃ・・・。
 
 
先日、甲府の叔父叔母からさくらんぼが届きました。
こんな事を思い出しながら、甘酸っぱいさくらんぼを頂きました。
勿論、仏壇にもお供えして・・・。
ひまわり~!たくさんお食べ!
 

料理のち雨

 
その日は突然やってきました。
ひまわりとばあちゃんが、食料品の買い物に行ったのです。
行き先は新潟の寺泊港から直送の魚類専門店。
新鮮な魚介類が格安で買えるお店なのです。
 
帰って来た両人。
なにやらニヤニヤしているひまわりと、少し不安げなばあちゃん。
そしてひまわりから重大発言が飛び出すのです。
 
「今日の夕飯はアタシが作ります」
 
げ。
以前からひまわりの料理下手は書かせていただいております。
何せ結婚前にはしょっぱいお汁粉を私に食べさせた人ですから。
(参照記事 ひまわりのおしるこ
 
自信満々でキッチンに向かうひまわり。
おいおい、やめとけよと私。
「雨が降ってくるんじゃないのか?」
という私の野次にめげることなく、彼女は野菜をきざみ始めます。
キャベツ、にんじん、たまねぎ、きのこ類。
野菜たっぷりの料理のようです。
ひまわりは鮭の半身をレジ袋から取り出します。
魚屋さんで捌いてもらったようです。
それをフライパンに皮を下にしてのせます。
そして味噌と日本酒を合わせたタレを、鮭の身にぬります。
その上から先ほど刻んだ大量の野菜を乗せ、ふたをして蒸し焼きにします。
鮭と野菜に火が通ったら完成。
そのまま丁寧にお皿に盛り付けて、私の待つテーブルに運んでまいります。
 
できた、鮭のちゃんちゃん焼き~!
 
おお!
あの漁師料理の決定版と言われる「鮭のちゃんちゃん焼き」を、我愛妻が作ったと言うのか!
 
恐らくは初めてではないかと思われる、我愛妻の手料理。
恐る恐る(こら)口にすると・・・
 
うまい。
 
作り方はいたって簡単ではありますが、なかなかいけるではないですか。
味付けは味噌だけなのですか、しっかりきいているんです。
 
「何だオマエ、やりゃあできるんじゃないか。」
 
笑顔でVサインのひまわり。
たくさん褒めてあげましたが、その後彼女からの新作料理は作られる事はありませんでした。
と言うわけでこの料理、今となっては遠いいにしえの料理となってしまいました。
 

恐ろしきひまわり

好き嫌いはあまり無かったひまわり。
しかも結構なゲテモノ食いだったかも知れません。
あの中華料理の腐った玉子、あるじゃないですか。
ああいうのも食べておりましたねぇ。

以前、結婚披露はお寿司屋さんでやったと書きました。
そのお寿司屋さんでの出来事。

うちのばあちゃんお得意であり、私が幼少の頃からお付き合いがあるそのお店。
私たちが来店して何か変った食材が入ると、すぐ食べさせたがる訳です。
その日はひまわりも一緒に、そのお店で夕食をいただいておりました。

その日は生きた白魚が入っているとの事。
生きた白魚は、踊り食いにするための食材です。
それにしても、白魚の踊り食い・・・
何とも残酷な食べ方であります。
出汁しょうゆの中に、白魚を生きたまま泳がせ、それをそのまま出汁と一緒に飲み込むわけです。
喉を通る白魚は、当然苦しみもがきながら我々の栄養となっていきます。
うぁ~私には出来ない・・・。

しかしながら、お店の店長は白魚の踊り食いを私たちに勧めるのです。
まぁせっかく仕入れた目玉食材ですから、お得意の私たちに勧めるのは当然の事かも知れません。
でも、私とばあちゃんはパス。
しかし、あろう事かひまわりは目を輝かせるのであります。。。

「アタシ食べてみたい。。。」

と言う訳で、招き猫家では一人前の踊り食いが出てまいりました。
ピチピチと出汁の中で跳ねる白魚・・・
それを口に運ぶひまわり・・・

「なんかこれ、おもしろ~い!アタシこれ好きかも~!」

結構残酷な女であります。
しかも

「もう一回食べてみたい。。。」

アンコールまで出てしまいました。
してやったりの店長。
うれしそうにお代わりを持ってきてくれます。
そして再び、それを嬉しそうに口に運ぶひまわり。

「もぐもぐ。。。」

え?もぐもぐ?
こいつ、踊り食いなのに噛んでるよ!
踊り食いは生きたまま飲み込むものです。
それをひまわりは噛んで食べているんですよ。
生きている魚を・・・。
以下、ひまわりの言い訳。

「え?だって食べ物じゃん。」

本当に私はこの人と結婚してよかったのだろうか・・・と思った招き猫一匹。。。