瞼の裏側にはいつも笑顔の神様がいる

6月, 2008 のアーカイブ

結婚記念日と料理の鉄人

6月16日。
今日は私たちの結婚記念日です。

ひまわりはかなりのテレビっ子でした。
特にバラエティー番組はよく見ていましたねぇ。
中にはくだらないものもありましたけど・・・。

ひまわりが私に勧めてくれたバラエティー番組のひとつに「料理の鉄人」という番組がありました。

「あんた、料理好きだからこれ面白いかもよ。」

なるほど、面白い。
いつの間にか、私もこの番組を毎週楽しみにするようになりました。

私たちは結婚する時、お金もそれほどありませんでしたから式は行いませんでした。
替わりに、結婚披露だけ懇意にさせていただいているお寿司屋さんを借り切って親類だけで行いました。
懇意にさせていただいているお寿司屋さんの店長(現在は店長ではなく、そのお寿司屋さんの数店舗あるチェーンを統括しているエライ方です。)は、私の結婚を本当に喜んでくださいました。

「おい、猫、お前が結婚するとはなぁ・・・こんなに小っちゃかったのによぉ」

お祝いに、巨大な鯛の船盛りを出していただきました。

実は後で聞いた話、店長は例の「料理の鉄人」が放送されてすぐの頃に、なんと番組に出場していたのです。
和の鉄人道場六三郎氏に果敢に挑み、惜しくも敗戦。
しかしその有志は、現在も店舗内外で語られていると言う。
私は凄い人と懇意にさせていただいていたんだなぁと、ひまわりと共に驚いてしまいました。

数年後。
たまたま私が良くお茶を飲む喫茶店で、私はある情報を得たのです。
それは、そのお店での一大イベント。
なんと、イタリアンの鉄人である神戸勝彦(こうべまさひこ)さんを呼んでのディナーを開くと言うのです。
時は6月。
私たちの結婚記念日に近い日にちでした。
私はひまわりには内緒で、そのディナーを予約しました。

「なぁ、6月〇日に2人で食事でも行こうよ」

「え?どうしちゃったの?」

「いーんだよ、行くのか?行かないのか?」

「なんか良くわからないけど・・・じゃあ行く」

そして当日。

「なーんだ、いつもの喫茶店じゃん」

しかし、私たちの前には突然、鉄人神戸シェフが現れたのです。
驚くひまわり、してやったりの私。

「ご結婚記念日だそうですね、おめでとうございます」

喫茶店のママさんから、シェフにあらかじめ結婚記念日という事を伝えていただきました。
その後、シェフにサインとイタリア語で「結婚記念日おめでとうございます」と書かれた色紙をいただきました。
素晴らしい料理と美味しいワイン。
これ以上素晴らしい結婚記念日は、後にも先にも無かった・・・。
私にとって忘れることは出来ない一日。

ひまわりも覚えていてくれるでしょうか。