瞼の裏側にはいつも笑顔の神様がいる

7月, 2008 のアーカイブ

ある日、病院で・・・向日葵忌

早いものですね。
ひまわりの一周忌がやってまいりました。
そう言えば、こんな暑い時期に彼女は旅立って行ったのですね・・・。

去年の今頃は・・・まだアイツは生きていて・・・

そんな事を想うことも、もう出来なくなります。
少し寂しいです・・・。

今回は、ひまわりの一周忌・・・「向日葵忌」という事で更新です。
ひまわりが病気と闘っている時のエピソードです。

ある日、私がお見舞いに行った時、ひまわりに聞いた事がありました。

「お前さん、何か食べたいもんはあるかい?」

「う~ん、病院食以外なら何でも食べたいな。特に家で食べていた物が食べたい。」

「ほうか、何がいいかな?作ってきてやるよ。」

「そうねぇ、特に食べたいのは、アンタがスズキを釣ってきた時に作ってくれたやつがいいな。」

「シーバスのカルパッチョかいな・・・釣りに行かにゃあかんなぁ。」

と言う訳で、仕事の都合を付けて釣りに行ってきました。
しかしながら、釣れたのは小さなスズキの子供のセイゴ。
それしか釣れなかったのだから、仕方ありません。
そのセイゴを捌いて、切り身を作りました。
翌日は、確か横浜でお仕事。
クーラーボックスに小さなスズキの切り身を入れて、ぺティナイフとまな板をクルマに積んで仕事に向かいました。

お仕事が終わって病院にかけつけた私。
クーラーボックスを担いで病室に向かいました。

「今日はうまいものを食わしてやるよ。」

「え~何々?」

私はクーラーから魚の切り身を取り出し、包丁でスライス。
お皿に盛り付けて、上にオニオンスライスを乗せます。
その後、ポン酢をかけてその上からマヨネーズを絞ります。
スズキのカルパッチョの出来上がり。

「はいよ、召し上がれ。」

「・・・」

無言で食べ始めるひまわり。
そして「美味しいよ!」と言ってくれました。
久しぶりに私の料理を食べたひまわり。

今から思えば、私たちの最後の幸せなひと時だったのかもしれません。

私たちがまだ結婚してすぐの頃の曲です。
懐かしいけど、今聞くと照れくさいですね。