瞼の裏側にはいつも笑顔の神様がいる

ある日、車中にて

それはまだ、息子が生まれていなかった頃のいつかの夏のお話。
ひまわりと2人で、どこかにドライブ出かけた帰り道の事でした。
高速道路を走っている私は、運転が長かったので少々疲れてまいりました。
サービスエリアで休憩を取ると、ひまわりが運転の交代を申し出てくれました。
「クルマはマニュアルでしょ!」が信条のひまわりは、結構運転が上手だったんですよ。

さて、ドライバーも交代して、私達のクルマは軽やかに再スタートをきりました。
その後、道は首都高速に入って行きます。

「アタシ首都高わからないから、道案内よろしくね。」

「はいはい、早めに指示をだしま~す。」

そう言ってパッセンジャーシートで楽チンの招き猫。

そして私達は、ある一台の大きなトラックと並走していたのに気付いたのです。
そのトラックにはこう書かれていました。

「馬運車 〇〇〇号」

何と、競走馬を運ぶためのトラックだったのです。
〇〇〇号とは、私達も良く知っている有名な牝馬の名前でした。
私もひまわりも、多少競馬に詳しかった(参照記事:一頭の競走馬から貰った物)ので、ちょっと気になったりしました。

「おぉ!馬運車だ!」

「〇〇〇号だって!乗っているのかなぁ?」

そんな会話をひまわりとしていました。
そうこうしていると、首都高速の分岐点がやってきます。

「ねぇ!アンタ!これはどっちに行けばいいの?」

「あぁ、えっとね、そのまま馬なりに・・・」

ひまわりはクルマを道なりに進めて行きました。
しばらくしてから・・・急に思い出したかのように・・・

「ねぇアンタ、馬なりってどういう意味よ。」

馬なりって言うのはだなぁ、競走馬を調教する時に、無理に追ったり何秒で走らせようとかしないで、馬の行きたいように走らせる調教法さ。馬の調子がいい時にそれを維持する為にそういう軽い調教をするんだよ。

「へ~、それじゃあどうしてさっきの道は馬なりなのさ?」

「それはだなぁアレだ、馬運車を見たから道なりって言おうとしたけど間違えて馬なりって言っちゃったんだ。」

「アンタ、アホだろ。」

しかしですよ、私に言わせれば馬なりと言われてもちゃんと道なりに進んだ君だって・・・ねぇ・・・。
やっぱり私達夫婦は、ウマが合ったのでしょうか・・・。

コメント先: "ある日、車中にて" (4)

  1. さらん♡ の発言:

    猫さん おはようございますぅ☆.。.:*・゜☆.。.☆.。.:*・゜☆.
    何だか 読ませて頂きながら
    ほのぼのクスッってしてしまいました*^^*
    そっかぁ~馬なりって言葉があるのですね・・・
    それにしても猫さんは何でもご存知ですね。。感動。
    さらんは「ウマが合うお二人」であると思っていました。
    今も☆.。.:*・゜☆.。.☆.。.:*・゜☆.
    ひまわりさんが 微笑んでいらっしゃるように思えました。
    素敵なお話し どうもありがとうございます。。。
    お風邪 まだ無理しないで下さいね(‾◡◝❀)

  2. 招き猫 の発言:

    さらん(‾◡◝❀)さん、いらっしゃ~い!私たちは、かつてはこんなほのぼの夫婦でした。今となってはどれも懐かしく、かけがえの無いエピソードになってしまいました。私たちの時間は無限にあると思っていた頃でしたからねぇ・・・。馬なり・・・さらん(‾◡◝❀)さんもひとつお利口になりましたね~。ま、知っていても何の役に立てるような知識ではありませんが・・・。お時間がありましたら、私たち夫婦に大いに影響を及ぼした一頭の競走馬のお話もご覧いただけたら幸いです。くれぐれも、ハンカチの用意をお忘れなくご覧くださいね。

  3.  
    猫さん~
    こんにちわ~*
     
    なんともイイお話しですね~
    ライ●シャワー 私も聞いたことあります!
    参考記事も読ませて頂きました~
    馬が好きだったんですねぇ~
    でも・・・ちょっと悲しくなりました・・・涙
     
    どんなものでも 現世で出会うものには
    必ず前世でも会っているそうですよ
    きっと・・・・・ライ●くんにも何かしらの出会いがあったはず・・・
     
    そして やっぱり 「ウマ」が合うひまわりさんとは
    前世でも ご夫婦だったと思います~
    そして いつかまた生まれ変わっても・・・・きっと・・・★
     
     
     

  4. 招き猫 の発言:

    Son✿◕‿◕✿さん、いらっしゃ~い!ライスのお話、読んでくださいましたか。どうもありがとう。少し悲しいお話でしたが、たくさんのファンに見守られて大好きなターフに散ったライスは、きっとどのうまよりも幸せだったと思っています。彼に何かを貰ったという人は、きっと私の他にもいると思うんです。みんなの心の中に、きっとそれぞれのライスが走っているように思います。前世とか現世とか来世なんていうのって、私には良くわかりません。人間も虫もみんな同じ命であり、死ねばみんな無になるんだっていう人もいます。しかしですね、人には本能だけで生きる他の動物よりも大きな感情があります。死んでしまった後に、そういった感情や気持ちが残ると言うのも考えられるとも思えます。そういった感情が残ってしまったものが魂と呼ばれるものなのかも知れません。やがて魂は、再生され新しい肉体を得る。そして来世が始まるのかな?ひまわりと前世で会っていたとしたら・・・また来世で会えるのかもしれません。会えたらいいなぁ。例え現世での記憶が無くなってしまっていたとしても。

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