瞼の裏側にはいつも笑顔の神様がいる

愛と死をみつめて

来年の新春のテレビ番組で、「愛と死をみつめて」というドラマをやるそうです。
当然の事ながら、吉永小百合さんがミコ役をやったオリジナルは、私は見ておりません。
今回のミコ役は、広末涼子さんだそうで・・・健康そうなミコさんで、なんだかなぁ。
春頃だったでしょうか。ラジオドラマという形で、ニッポン放送でやっておりました。
私は仕事中に車の中で、泣きながら聞いておりました。
 
そんな話しを、私の祖母としておりました。
祖母曰く、「泣くから見ない」だそーで・・・。
実は、この作品と我が家の間には、色々ありまして・・・。
今回はそんなお話を書かせていただきます。
 9月に私がここで書いた記事に季節外れの怖い話と言うのがありまして。
その時に出てきた”よっちゃん”の話をさせていただきます。
過去記事をご覧になっていらっしゃらない方は、リンクになっておりますのでどうぞご覧下さいね。
 
よっちゃんは私の叔母に当たる女性です。
私が生まれて半年後に、よっちゃんは思いもよらぬ病気を見つけます。
よっちゃんが14歳の時でした。
今でこそ、膠原病という病気は、すぐに命がどうのという病気ではありませんが、その当時は全くの未知の病気だったそうです。
医師は私の祖母に、愛しい愛娘の余命を告げたと言います。
 
私の祖母と同じように、私の誕生を喜んでくれたのは、よっちゃんだったと言います。
病気発覚後、入院しているよっちゃんは、私の祖母に事あるごとに私を連れてくるように言ったといいます。
私はとてもよっちゃんに愛されていたのですね・・・。
そんなよっちゃんに、私も良くなついていたようでした。
幼い私の笑顔が、よっちゃんの心の拠り所になっていたようです。
 
看病に疲れていた私の祖母に、ある日よっちゃんは言ったそうです。
「お母さん、大変だろうからたまには温泉でも行っておいで。父さんにはここへ来ていた事にすればいいから・・・。」
その言葉に、私の祖母は涙したそうです。
大変な病気をしているというのに、看病している自分の母に気を使える優しい人だったのですね。
 
「本人の好きな事をさせてやってください。」
ある日医師がそう言ったそうです。
余命の少ないよっちゃんに対して、医師の計らいだったのでしょう。
その後、よっちゃんは退院したそうです。
よっちゃんは、私の祖母と旅行などをしたそうです。
その度、私を連れて行ってくれたと言います。
旅行に行く度に、私の荷物(おむつやミルク等)をすすんで持ってくれたのは、よっちゃんだったと言います。
「なんで私は病気なのに、コイツのおむつを持たなきゃいけないの?」
とよっちゃんは言いながら、それでもとっても嬉しそうだったそうです。
 
よっちゃんは、自分の余命を知らないままその後再入院となり、病気発覚後半年で旅立ちました。
その後、私の祖母は後を追うことを考えたそうです。
よっちゃんの病室の整理をしていた時、一冊の本が見付かります。
その本こそが、「愛と死をみつめて」でした。
私の祖母は言います。
「あの子は自分の余命を知っていたのでしょう。私たちがあの子の余命を隠しているつもりだったのに、隠していたのはあの子だった・・・。」
その本が、よっちゃんからの、自分の母へのメッセージだったのでしょうか?。
私の祖母は、生きていく事を選びました。
「よっちゃんの分まで、私が生きてやらなきゃ・・・。」
 
我が家では、新年のこのドラマを見るか見ないか、非常に揉めております。
「広末涼子じゃな・・・」と祖母。
「せめて田中麗奈ちゃんだったら良かったのに・・・」と私。
「あたしゃどっちでもいい」とカミさん。
「トーマスのビデオかけて~」とキアヌ。
 
こんな我が家を、きっとよっちゃんは天国から呆れ顔で眺めている事でしょう。
私が若い頃、よく天国から私に会いに来てくれたよっちゃん。
私の心が汚れてしまったせいか、最近私にはよっちゃんの姿が見えません。
どんな形でもいいから、たまには会いたいな・・・。
 
誰もいない所に向かって、よくキアヌが「こんにちは」と言っています。
 
もしかしたら・・・。
 天使 

コメント先: "愛と死をみつめて" (20)

  1. color063 の発言:

    あったかいお話です。招き猫さんとこくると、いつも勉強になります。学校に長くいすぎて常識や世間の情報にも程遠くなって世間知らずな子になってますから。子供にはいろんなものが見えるらしいですね。きっとキアヌ君には招き猫さんのそばにいるよっちゃんが見えているんでしょうね。

  2. こにちは^^; またやってます~~~ウルウルしちゃってます今。。。キアヌ君キット見てるよ。っでご挨拶してるのよねいい子やん。大きくなって招き猫さんみたいに覚えてたりするともっとすごいよね「おねえちゃん、笑ってたよ」って。。。

  3. 真志帆 の発言:

    広末涼子と田中麗奈・・・『どっちでもいい』奥様に一票自分を可愛がってくれたひとを身近に感じることがときどきありますふと思い出したりそれもそのひとつかなぁと…自分の死期をもし知ってしまったらわたしは叔母様のようには過ごせないと思います招き猫さんは素晴らしい人に囲まれて来られたんですねぇ~

  4. じゅうく の発言:

    キアヌくんにかつての招き猫さまがだぶっているのでしょうか?ひょっとしたら、大人になってしまうといらない知識や常識のせいで、本当に見えるものが見えなくなってしまっているのかもしれませんね・・・

  5. キャロ の発言:

    愛してくれた人がいっぱいいるっていいよね!自分の存在が誰かの助けになってるってうれしいことです。あ!友人とこのペキニーズ、普段ほっとんど吠えないのに、たまに誰もいない部屋の片隅に向かって「わん!」と 言うの。。。おいおい。。。

  6. 子猫 の発言:

    ゆきの降る寒い日に、心温まるお話しありがとうm(__)m私もよっちゃんのように、人の気持ちの判る・・思いやりの持てる女になりたいです(ノ_・。)いつも自分の事で一杯になって落ち込んでばかりではいけませんよね! 人生学を学びました。そう言えば、最近きてないなー 金縛り!私は 得体の知れないものが見えてた・・・落ち武者とか・・・怖いょ~(T-T)

  7. hiraco の発言:

    こんにちは~。なんだか小学生のときに亡くなった同級生のことを思い出しました。若くして亡くなった人って、知り合った人が少ないからその分知ってる人たちが覚えておかないと…と思います。今なお、招き猫さん家の話題にのぼっているのを見て叔母さんも喜んではるのではないでしょうか。

  8. 招き猫さん こんにちは。わたしも大事な人や友達を亡くしていますが、その人たちは生きているわたし達を見守ってくれていると信じています。よっちゃんは、招き猫さんのそばにいて「わたしのこと書いてね」なんて話しかけているのかもしれないな、なんて思います。ほんわか温かい気持ちになりました。「愛と死をみつめて」はテレビで放映されているのを観たことがあります。入院費の話とかも出てきてリアルな感じがしました。テレビドラマの方も製作者側はリキが入ってそうですよね。

  9. 招き猫 の発言:

    colorさん、いらっしゃ~い!。ここも世間から逸脱しはお話が多いと思いますが、colorさんにそう言われるととっても嬉しいですよ!。colorさんが勉強なさった事は、たくさんの人の命を救う事ですから、是非がんばっていただきたいです!。キアヌ。子供の純真な目には、いろいろな物が見えているのかもしれませんねぇ。いつか、叔母がなんか言っていたのか聞いてみようと思っています。

  10. 招き猫 の発言:

    姫!いらっしゃ~い!。何もないはずの壁に向かって、笑ったりしていますよ。何を見ているのやら・・・。叔母が生きていたら、キアヌとどんな話をしてくれたんだろうな・・・。ま、叔母も素敵なお母さんになっていると思うんですが。生きていてくれたら、私の人生も変わっていた事でしょう。

  11. 招き猫 の発言:

    まるさん、いらっしゃ~い!。あは!どっちでもいいっすか~!。私は断然、田中麗奈ちゃんですねぇ。女優として、モノが違うでしょう。思い出してあげることが、一番の供養だと思っています。山梨にお墓があるのですが、この季節は雪で行けません。雪が融けたら、お墓まいりに行きたいですねぇ。祖母も、叔母が病状を知っていた事は気付かなかったようです。亡くなってから、そう言えば・・・と思う事がたくさんあったとか・・・。とっても優しい叔母だったんですねぇ。

  12. 招き猫 の発言:

    じゅうじゅさん、いらっしゃ~い!。大人になって、いろいろなものを見て、いろいろな事を知ってしまうと、物事の心理が見えなくなってしまうのでしょうか?。私たちは、汚い物事を見聞きしすぎてしまったのかもしれません。ある意味、キアヌが羨ましいですね。

  13. 招き猫 の発言:

    キャロさん、いらっしゃ~い!。そうですねぇ・・・。愛って、見返りを期待しない無償のモノなのですよね。叔母は本当の意味での、人の愛し方を知っていた女性だったのでしょう。私には、残念ながら叔母の思い出が何もありません。ペキニーズって、中国の犬ですよね。中国の犬って事で、何か凄い力を持っていそうな気が・・・。私、一発で吠えられそう・・・。

  14. 招き猫 の発言:

    太ももさん、いらっしゃ~い!。おぉ!太ももさんも見えるのですか~!。私もかつては怖いものも見えましたよ・・・。あれは、嫌ですよねぇ!。私も死ぬ時には、人が本来持っている優しい気持ちになって死にたいです。叔母のように。今は、そうなれるように勉強中です。こんな年になりましたが、中学生の叔母に教えられてます。

  15. 招き猫 の発言:

    平鈴さん、いらっしゃ~い!。そうですか、小学生の時に・・・。平鈴さんが仲良しだったのなら、たまに思い出して差し上げてくださいね。きっとお友達も喜びますよ。叔母の事は、我が家でもよく話題にしますよ。主に私のおむつを持たされて怒っていた事・・・。笑顔が素敵な、美人さんだったと聞きます。忙しくて忘れがちになってしまいますが、たまには仏壇に手を合わせなければいけませんね!。

  16. 招き猫 の発言:

    くみのんさん、いらっしゃ~い!。そうでした。くみのんさんも、大切な方を亡くされたんですよね。たくさんたくさん、思い出して差し上げてくださいね。その方のためにも、くみのんさんが早く幸せにならないとね!。叔母は、天国からこれを見て「人をブログネタにしやがって!」と言って怒っているかも・・・。愛と死をみつめて。家族が何と言おうと、録画してでも見ようと思っています。ってか、録画して保存しようかなと・・・。おぉ!テレ朝気合入っていましたか!。こりゃ、期待できるかも。ハンカチ用意しとかなきゃ・・・。

  17. キャロ の発言:

    第3回結果出ました^^エントリーありがと! 前進あるのみじゃ~~第4回もよろしくねw。 またネェ~(≧д≦)/゛゛゛゛

  18. 美佳 の発言:

    こんばんは。いつも心温まるお話を・・・。^-^そうなんですよね~昔は膠原病は死と直結していましたよね。私も実は予備軍なのですが発病せずに維持しています。このまま大丈夫な感じがします♪なんせ、かな~り元気ですから~~♪

  19. 招き猫 の発言:

    キャロさん、まいど!。おぉ!それでは勉強しに行かなければ!。点数とか、張り出すんでしたっけ~?。

  20. 招き猫 の発言:

    京師さん、いらっしゃ~い!。そ、そうなんですか~?。京師さん、働きすぎだからお体が心配です。。。膠原病は、現在では死なないまでも治らない病気だそうで。足の浮腫みなど、気を付けて下さいねぇ。京師さんは、女性や子供達などを犯罪から守る為に、無くてはならない方だと思います。どうぞ、ご自愛を忘れずにご活躍くださいね!。

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